clean_pre() は、投稿本文などの <pre> タグ内に含まれる不要な HTML タグやエスケープ済み改行コードなどを整理・削除し、適切なコード表示を維持するための WordPress 内部関数です。
特に、投稿エディタや自動整形機能によって <pre> タグ内のコードに不要な <br> や が挿入されてしまう問題を解決するために使用されます。
基本構文
clean_pre( string $text ): string解説
この関数は <pre> タグ内に含まれる文字列を解析し、以下のような処理を行います:
<br />を削除 をスペースに変換- HTML エンティティの復元(例:
<→<)
引き数と戻り値
| 引き数 | 型 | 説明 |
|---|---|---|
$text | string | 処理対象となる HTML 文字列(主に <pre> タグ内) |
| 戻り値 | 型 | 説明 |
|---|---|---|
| (戻り値) | string | 整形された <pre> タグ内の文字列を含む HTML テキスト |
使用例
タグを使った使用例
$original = '<pre><?php echo "Hello"; ?><br /> </pre>';
$cleaned = clean_pre( $original );
echo $cleaned;上記コードは、<pre> タグ内の <?php echo "Hello"; ?> を <?php echo "Hello"; ?> に戻し、<br /> や を除去して、適切なコードブロックを維持します。
注意点
- この関数は自動的に呼ばれる場面が限られている
-
the_contentやformat_to_editによる整形時に自動的に組み込まれる場合があります。 - すべての投稿に対して使用する必要はない
-
<pre>タグを含む投稿の整形に限って適用すべきです。 - 関数自体はフィルターとして使えない
-
フィルター関数に渡して使うか、自前で呼び出す必要があります。
よく一緒に使われる関数
the_content
add_filter( 'the_content', function( $content ) {
return clean_pre( $content );
} );表示前に <pre> タグ内を整形して、綺麗に保つ。
format_to_edit
$content = format_to_edit( $post->post_content );
$content = clean_pre( $content );投稿編集時の整形後処理に使用。
wp_kses_post()
$content = wp_kses_post( $raw );
$content = clean_pre( $content );許可されたタグのみに制限した後に <pre> タグ整形。
想定されるトラブル
コードブロック内の表示が崩れる
投稿エディタや自動整形で <br /> が挿入され、コードが改行されてしまう。
解決方法
clean_pre() を使用して <br> や を除去。
<pre> 内の文字が HTML エンティティのまま表示される
< や > などがそのまま表示され、実際のコードに見えない。
解決方法
clean_pre() でデコード処理を施すことで、可読性の高いコード表示に戻せる。
Q&A
まとめ
clean_pre() は、投稿やカスタムフィールド内の <pre> タグに対する自動整形による崩れを防ぎ、読みやすく整えたコード表示を実現するための内部関数です。
エンジニア向けサイトやコード付き解説記事では、コードブロックの品質向上に欠かせない補助ツールです。
投稿前または出力時に適切に使用することで、より見やすく整った投稿が可能になります。
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