addslashes_strings_only()
は、文字列に対してスラッシュ (\
) を追加してエスケープ処理を行う関数です。
通常の addslashes()
と異なり、配列やオブジェクトには適用されず、文字列のみに作用する点が特徴です。
この関数は、データベースへの保存時や特殊文字を扱う際のセキュリティ対策として利用されます。
目次
機能の説明
addslashes_strings_only()
は、主に "
(ダブルクォート)、'
(シングルクォート)、\
(バックスラッシュ)、NULL
をエスケープするために使用されます。
この関数を利用することで、SQL インジェクションのリスクを低減できます。
- ユーザー入力データをデータベースへ保存する前のエスケープ処理
- フォーム入力データの保護
- 特殊文字を含むデータの正しい処理
シンプルなコード例
以下は、addslashes_strings_only()
を使用してエスケープ処理を行う簡単な例です。
$input = "O'Reilly";
$escaped_input = addslashes_strings_only($input);
echo $escaped_input; // O\'Reilly
使い方の説明
基本的な使用例
この関数は、文字列のみを対象にスラッシュを追加するため、数値や配列を渡しても影響を受けません。
$input_string = "Hello 'World'!";
$escaped_string = addslashes_strings_only($input_string);
echo $escaped_string; // Hello \'World\'!
$input_number = 100;
$escaped_number = addslashes_strings_only($input_number);
echo $escaped_number; // 100 (影響なし)
$input_array = array("Hello", "World");
$escaped_array = addslashes_strings_only($input_array);
print_r($escaped_array); // 配列のまま変化なし
引数
$value
(必須):エスケープ処理を施す値(文字列のみ影響を受ける)
戻り値
- 文字列の場合:エスケープされた文字列を返す
- それ以外の場合:元の値をそのまま返す
一緒に使うことが多い関連タグ
stripslashes()
stripslashes()
は、addslashes()
で追加されたスラッシュを削除する関数です。
$escaped = addslashes_strings_only("O'Reilly");
echo stripslashes($escaped); // O'Reilly
wpdb::prepare()
SQL クエリを安全に構築する際に wpdb::prepare()
を使用すると、より強力な保護ができます。
global $wpdb;
$name = "O'Reilly";
$wpdb->prepare("SELECT * FROM users WHERE name = %s", $name);
追加情報で取得したい場合
esc_sql()
esc_sql()
は、SQL クエリ内のデータを安全にエスケープする関数です。
global $wpdb;
$input = "O'Reilly";
$escaped_input = esc_sql($input);
echo $escaped_input; // O\'Reilly
想定されるトラブル
addslashes_strings_only()
が配列を処理しない
array_map()
を使い、配列の各要素に対して addslashes_strings_only()
を適用する。
$input_array = array("O'Reilly", "John \"Doe\"");
$escaped_array = array_map('addslashes_strings_only', $input_array);
print_r($escaped_array);
Q&A
まとめ
addslashes_strings_only()
は、文字列データのエスケープ処理を行う関数です。
SQL インジェクションを防ぐために適切に使用することが重要であり、他のエスケープ関数と組み合わせることでより強固なセキュリティ対策が可能になります。
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